植物観察園と活動の趣旨  



 1.整備活動の趣旨
 2020年4月から元少年自然の家が閉鎖され、植物観察園は雑草や竹がはびこり始めた。見かねて2020年6月から有志で整備を出来る範囲で行っています。趣旨に賛同される方はぜひご参加ください。

 この植物観察園は、一箇所で多くの貴重で希少な植物が保護・管理されており、このような場所は八千代市内にはありません。一旦、荒れてしまうと、何十年かかっても復元することはできません。ぜひ、なんらなの方法で、あるいは付加価値を付けることで、積極的に市民の親しむ場所として、また憩いの場所として公開してもらいたいと思っています。

2.整備活動について
(1)活動日時:第4木曜日 9時~12時
(2)集合場所:八千代 植物観察園の入口付近 9時
(3)雨天など:少しの雨でも実施します。その時は、集まった人たちで出来ることを行い、場合により話し合いなども行います。台風や大雨などの作業困難の時は(登録者には)連絡いたします。
(4)植物観察園の楽しみと難しさ:
①短時間ですが園内を一巡し楽しくミニ観察会を行います。
②園内の季節の移り変わりを見られます。
③手入れをしながら、野草の生育を見守る事ができます。
④どの植物を残すが見分けがつきにくい。ボランティアの作業用に名札を付けて対処しています。(名札を付けることの是非:盗掘の心配もしたが、貴重な植物にはすでに名札が付いていたので、作業用に名札を付けています。)

(注意事項)
①道具など:草刈りなどの道具や手袋、飲み水などは各自で準備してください。
②トイレ・飲み水:現地にはありません。
③保険はかけていないので、自己責任でお願いします。
④ コロナ禍では手指の消毒とマスク着用をお願いいします。
⑤家族も含め、熱がある場合や体調のすぐれない場合はお控えください。 

3.植物観察園の概要

 元少年自然の家(約26,475㎡)が開設された1974年頃は、今の植物観察園のある場所は松林で野草は多くなかったが、クマガイソウが竹林の外側に10数株残っていたので、保存増殖しようとし、1977年(昭和52年)に譲り受けた計60株が一本杉(今はない)の下に移植された。クマガイソウは近くの農家から移植され順調に増え、(植物観察園ガイドブックによれば)地上茎で数えて700~800になった。
 クマガイソウ以外にも、カタクリ、ホトトギス、イカリソウ、そして、エビネ、ギボウシ、リンドウなどが移植され、次第に野草の種類が増えてきた。これらは、ただ移植されたのではなく、生育場所が開発や造成などにより生存が困難になり救われ野草達だった。
 特に、指導員(田中強先生たち)が中心に行ったクマガイソウやカタクリの移植については、新聞などメディアに紹介さて植物園の野草が広く知られるようになった。
 今では、野草は120種以上、樹木も多く、シダ類もあり、市民はこの四季折々を楽しむことが出来る素晴らしい場所である。この植物観察園は、ただの花壇ではなく自然に近い環境に保たれており、だからこそ、市民は「自然」を感じるのだと思う。これも今まで44年間もの間、整備され保護されてきたからだ。このS植物観察園の貴重な野草たちを、今後ともみんなで守り育てていきたいものです。

市民に公開され親しまれてきた植物観察園
 この園での市民対象の観察会は、第1回目の1976年6月の「親と子の野草に親しむ会」に始まり2020年2月15日の「野鳥観察会」のまで約44年間続いている。今後も、市民対象の観察会が開催できることを願っている。 

4.  植物観察園の存続を願っています

(1)多くの稀少な植物が1箇所観察でできる場所は八千代市内ではこの植物観察園だけ

 この植物観察園には、絶滅が危惧されている千葉県指定の要保護生物(C)や一般保護生物(D)をはじめ、今では野草は120種以上、樹木は30種以上、そしてシダ類もあり、市民には四季折々を楽しむことが出来る素晴らしい場所です。
 この植物観察園は、ただの花壇ではなく自然に近即ちい環境に保たれているために、「自然」を感じる場所となっています。
 このような場所、即ち一か所で多くの稀少な植物を観察できる場所は八千代市内には他にはありません。建造物であれば建て直せば再生できますが、この稀少な植物達は何十年かかっても再生は難しいと思います。

(2)稀少で大切な植物観察園を公開し、市民の親しむ、憩いの場所とならないだろうか

 稀少な植物が2020年3月までの45年間も保護・管理されてきた 大切な植物観察園と野鳥観察室前のカタクリ群生地を、是非市民協働で今後も守り、そして市民に公開して頂きたい。場合によっては植物観察園と野鳥観察室前のカタクリ群生地の他に、旧ネイチャーフィールドやグラウンドを含め、なんらかの付加価値を付けることで積極的に市民の親しむ場所として、また憩いの場所として公開する方法がないものでしょうだろうか。(一部は「八千代市少年自然の家 植物観察園ガイドブック」から引用、2022年12月14日追記)

5. 植物観察園の扱いと私たちの働きかけ

  • 2020年4月1日 少年自然の家の休止と共に植物観察園も休止された。
  • 2020年6月25日 整備ボランティア開始。
  • 2021年1月18日 服部市長に「植物観察園」を残すよう要望(佐藤素子氏と共に要望、佐藤氏は「少年自然の家」を残す要望であったが、松尾は「植物観察園」を残すよう要望、要望者100名余、内松尾関係者は45名)
  • 2022年4月28日 整備ボランティアの作業日に、少年自然の家植物観察園の「クマガイソウ」の保存に貢献された元少年自然の家の所長の田中強さんが来園され、クマガイソウ保護のいきさつ、群生に成功し沢山開花した写真が新聞に掲載されたこと、クマガイソウにゆかり深い熊谷市から育て方の問合せがあったこと、またテレビでも「カタクリ物語」が放映されたとのことなどお話しいただいた。
  • 2022年5月26日 整備ボランティアの作業日に、「植物観察園の創設」に多大な貢献をされた岩瀬徹先生(自然観察大学名誉学長)が来園され、クマガイソウなどの保存についてご教授頂いた。
  • 2022年12月1日 休止されていた八千代市少年自然の家は、耐震性の不足と老朽化のため”廃止”と決定。
  • 2022年12月14日 八千代市長に世話人3名が面談、稀少で保護すべき植物があり植物観察園を残す、即ち植物を保護し市民の憩いの場として公開要請。市の決定では植物観察園の重要性については検討してないとのこと。環境性政策室への相談を賛成してくれた。
  • 2023年1月27日 八千代市環境政策室に世話人など3名で要請(園の存続、市民対象観察会の開催、里山楽校の活動の場、今後も整備ボランティア可能になるべく地権者とも仲立ちの4点の要望)
  • 2023年2月23日 整備ボランティア時に、市議2名(Wak、Tak)にともなって教育委員会学務課長来園、園内を案内した。
  • 2023年3月9日 環境保全課の3名を植物観察園を中心に案内し、稀少で保護すべき植物を直接観てもらい移植などは不可能と説明した。
  • 2023年4月3日 八千代市地域振興財団の理事長(Sug)、副理事長と大切な植物観察園を生かす方法などについて面談。
  • 2023年6月20日 八千代市の市会議員の最大会派の関係筋に、植物観察園は市の財産であり市民に親しめ観察できる唯一の場所で残すことの大切さを訴えた。
  • 2023年8月1日 八千代市議会の最大会派6名と市の担当(学務課)の2名が植物観察園を視察。園内を世話人3名で案内した。
  • 2023年10月5日 八千代市の関係部署の学務課2名、資産管理課3名、環境保全課3名の7名から(世話人の1人が)ヒアリングを受けた。これは、2023年9月4日に、八千代市最大会派からの代表質問(自然環境保護と植物観察園の利活用)を受けた対応と考えられる。
  • 2024年3月27日 八千代市環境保全課(課長以下3名)と学務課(課長以下2名)と打合せを行った(当方は世話人2人)。両課長とも今までの廃止の方針をただ繰り返された。 この為、この席で、廃止決定(2022年12月)の際に植物観察園の大切さ・重要さを未検討のままだったので、改めての再検討を(資料を手渡し)要請した。即ち、生物多様性の観点から①八千代市の身近なところで植物が減少していること、②世界的にも日本においても多様性が注目されてきていること、③近隣の市町村では八千代市以上に進めていることを説明し訴えた。それにより植物観察園はますます重要性が増してきているので、市民の為に植物園を残し、保護管理し市民に開放するよう改めて要請した。また、建物の解体工事中にも、園の整備活動ができるような配慮をお願いした。しかし、この場では、この要請についての反応は全くなかった(3カ月経過した2024年7月上旬の時点でも回答はない)。
  • 2024年4月15日 八千代市地域振興財団理事長様の「少年自然の家 植物観察園」視察に同行した(世話人2名)。
  • 2024年秋 解体工事開始は2025年5月の予定であったが、予算の関係で2026年5月頃?に延期されたとのこと。
  • 2025年12月23日 八千代市長服部友則様に、少年自然の家の解体後土地の地権者への返却後に、この植物観察園を地権者の何らかの協力を得て、「植物観察園を中心とした市民の森」として、市民・こども達の憩いの場として、また教育の場とするよう検討と実現を要望した。そして、少年自然の家の解体・現状復帰工事などで、貴重な植物を傷めないよう配慮をお願いした(八千代環境市民連絡会から石神谷津のビオトープの設置の要望時の場を借りて、松尾が要望した)。これに対して、2026年1月23日に回答があったが、市民の森の管轄部署からの回答ではなく、ゼロカーボンシティ推進室、学務課からゼロ回答があった。
  • 2026年2月24日 八千代市の公園緑地課管轄である「八千代市緑の基本計画【改定版】中間見直し(素案)について」パブコメを求めていたので、コメントを提出した。内容は、元少年支援の家の植物観察園を、地権者の何らかの協力を得て、「植物観察園を中心とした八千代市の市民の森」とする事。この財産を捨て去る事は絶対にするべきではないく、市民・ことも達の憩いの場・教育の場とする事。またその為に、少年自然の家の解体・原状復帰工事(遊歩道の策の撤去工事など)で、貴重な植物を痛めない配慮を行う事であった。
  • なお、整備ボランティア開始の2020年6月25日から作業日の様子(植物の様子と作業内容など)をブログで発信し記録している。そして整備ボランティアの方々と関係者の方々と情報を共有している。(掲載時には、市の関係者に掲載のお知らせをしている)

参考1. 保護対象の植物(千葉県レッドリスト2023年改定版による)
 植物観察園には保護しなければ絶滅して行く要保護生物がある。

  • 最重要保護生物(A) :なし(ただし、ミゾゴイ、サシバが現われる)
  • 重要保護生物(B):なし(ただし、フクロウが現われる)
  • 要保護生物(C):カタクリ、クマガイソウ、(フジバカマ)、スハマソウ、ササクサ
  • 一般保護生物(D):イチリンソウ、イカリソウ、イイギリ、オオバギボウシ、エビネ、キンラン、リョウブ、センリョウ、ノブキ、セキショウ、ショウジョウバカマ
 2023年7月25日の改定版で、各保護の判定基準が今までと異なり、国の基準に合わせたとのことです。今迄、Bであったカタクリ、クマガイソウはCに変更、Dであったウバユリ、ジュウニヒトエは削除された。分類が下がっても八千代市では最重要な植物観察園である。

参考2. センサーカメラで捉えた、植物観察園に現れた小動物や鳥たち
    
ボランティア作業日の打合せ会でFukさんからの(作業日の)報告

  • 2023年9月:(設置以降)ヒヨドリ、カラス、猫、ハクビシン、キジバト。サシバの成鳥(8/2)、サシバの幼鳥(8/5)
  • 2023年10月26日:ハクビシン(8/25)、アライグマ(9/5)、サシバ(9/2)
  • 2023年12月21日:シロハラ(11/14)、キビタキ(10/14)、アカハラ、シジュウガラ
  • 2024年1月25日:シメ(12/?)、シロハラ、ハト?
  • 2024年2月22日:シジュウガラ(2/3)、メジロ(1/12)、ヤマガラ(1/5)、アオジ(1/30)、ウグイス(1/17)、カワラヒワ(1/12)
  • 2024年4月25日:タヌキの親子(2/28)、キツネ(2/26)
  • 2024年6月27日:フクロウ(4/29、水浴びなど3枚)
  • 2024年8月22日:コジュッケイ親子(7/5)、フクロウ(7/21)、サシバの水浴び(7/22)
  • 2024年8月26日:ヌマガエルとヤマカガシ(8/5)、サシバの幼鳥(8/11)、サシバ幼鳥とハシブトカラス(8/11)、フクロウの水浴び(8/24)
  • 2025年1月23日:シロハラ(12/6)、アカハラ(12/17)、ツグミ(12/8)、モズ(12/9)、メジロ(12/21)、シメ(12/23)、ヤマガラ(12/24)、アライグマ(12/22)、タヌキの親子(12/20)
  • 2025年2月27日:エナガとシジュウカラ(2024/12/28)、アオジ(1/6)、タヌキ3頭(1/19)、ジョウビタキ(1/20)、メジロ3羽(1/25)
  • 2025年3月27日:メジロ、シジュウガラとヤマガラ(2/15)、シロハラ(2/16)、タヌキ(2/25)、しめ(2/28)
  • 2025年4月24日:タヌキ(3/10)、ハクビシン(3/26)
  • 2025年6月26日:カルガモ2羽(5/5)、コジュケイ(5/21)
  • 2025年8月28日:ハクビシン(7/19)、サシバ、タヌキ、フクロウ(7/24)
  • 2025年9月25日:サシバ(8/2)、アライグマ(8/20)
  • 2025年10月23日:ミゾゴイ(8/30 6時46分)、アライグマ親子(9/25 0時4分)。
  • 2025年11月27日:タヌキが昼間(10/4 16:53)、セグロセキレイ(10/10 10:27)
  • 2025年12月25日:アカハラ(10/30)、ツグミ(11/16)、キジバトの水浴(11/21)、シロハラ(11/12)
  • 2026年1月22日:シロハラとツグミ(11/30)、タヌキ(12/19)
  • 2026年2月26日:ヒヨドリの水浴(12/28)、タヌキ(1/2)、沢山のヒヨドリ(1/8)、モズ(1/12)、シロハラの水浴(1/19)、シメ(1/19)、ツグミ(1/20)
参考3 少年自然の家の敷地には「おおびた遺跡」が埋蔵
 少年自然の家の敷地には「おおびた遺跡」があり、少年自然の家の建設や植物観察園の造園前に八千代市教育委員会が調査している。公式な発掘調査報告書があり、また市民向けには、八千代市の埋蔵文化財通信がある。

  ~~八千代市の埋葬文化財通信「埋やちよ」~~
  • NO.2 「八千代市の埋蔵文化財 この1年」 1998年3月31日発行 
  • NO.21 「おおびた遺跡特集」 2009年6月30日発行
この2点は八千代市のHPに掲載されている。他に参考になる情報はWebでも検索できる。
ネイチャーフィールドに1基の円墳?らしきが残っている。

 

また、植物観察園内にも遊歩道脇に、半壊の墳丘が残っているそうである。
以上
(2025年11月27日更新 松尾昌泰)


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